『ビジュアルファシリテーションフォーラム2017』に参加してきました。
2017年10月22日(日)、東京駅近くのコワーキングスペース『DIAGONAL RUN TOKYO』にて開催された『ビジュアルファシリテーションフォーラム2017〜描くことで開かれる道〜』に参加してきました。
折しも台風21号が接近し、行きは前日入りしたので問題なかったのですが、帰りが…無事に松山へ戻れるかどうか…。そんな思いで内心ヒヤヒヤしながら参加したわけですが…
ひとことで言って『参加してめっちゃ良かった!』です!!無理して行って良かった!!
参加したきっかけ。
単刀直入に。スランプに陥っていたからです。
実は数ヶ月前、知人から「ブライトさんのグラフィックレコーディングって、文字ばっかりですよね」と言われてしまい、そこから一人考えてしまった結果、思ったように描けなくなってしまいました。AED-LABOのグラレコも終始悩んでしまってこちらも不完全燃焼続き…(申し訳ない)。
自分でも『グラフィック』という割には文字ばっかりよね、と思ったりしていて、図中心で描かねばと思っても結局描けない。その上、周囲では私一人しかやっておらず身近に相談できる人が周りにいない。これは非常にマズイと思っていたところにこのイベントの情報が。
仕事のスケジュールもずいぶん切羽詰まったときではありましたが、このチャンスを逃したらあかん、と思い立ち、思いきって行くことにしました。
グラフィックレコーディング(GR)・グラフィックファシリテーション(VF)は理解し合うための言語・手法のひとつである。
※以下、グラフィックレコーディングを『GR』、ビジュアルファシリテーションを『VF』と略します。
今回の内容はTwitterにGFで全て掲載されているのでそちらを見ていただくとして。
ビジュアルファシリテーションフォーラム@vff_jp
GR・VFが出てくるまでの前提にあった視覚化の歴史の話から、現在のVFを活用している国内、そして国や言語を越えての様々な現場活用の話など、多岐に渡りいろんな話がどんどん出てきて、気を抜く暇もないほどとにかく楽しくて仕方なかったです。
特に個人的に興味を持ったのは石橋さんの教育現場(小学校)での活用状況の話と、名古屋さんのGR経験談。
特に名古屋さんは陥った境遇が似ていたこともあり、スランプから抜け出すためのキーワードをいただけました。「幸せになるために描いてるのに、なんでこんなに苦しいんだろう」という言葉はぐさりときました。ええ、まさしく私、ひとり苦しかったんですよ。本当に。
そして、一番自分の中悩みをぶっ壊してくれたのが三澤さんの話。
実はこの方、今から2年前、私がGRをはじめるきっかけを作ってくれた人なのです。2015年の8月末、広島で行われたGRの勉強会の講師としてこられ、それに参加させていただいたのです。その際に三澤さんご自身が描いたGRをスライドで見せながら一言。
「キレイに美しく描いていたら、お客さんが乗ってこなかった。」
グラレコとは『混沌に寄り添う』もの。しかし、キレイに描きすぎて1つの芸術と化しているために、グラレコの機能を果たしてなかったという行(くだり)は結構衝撃でした。
私もデザイナーと名乗っていることもあり、やっぱりキレイに書いてナンボのもの、と思ってしまっていたけど、そうじゃなくていいんだ。結局Webデザインと同じで『キレイ』を高めすぎると本質を失ってしまうんや、絵に固執することないんや、と思った瞬間肩の力がすとん、と抜けました。
GR・VFはあくまで相互理解のための可視化することが大きな目的であり、絵を描くことではない。もう何年もWebの世界でデザインの仕事し続けているのに、何でこんなことに気づかんかったんだと思うとちょっと自分が情けなりました(汗)。『本質を見ろ』って座右の銘にまでしてるのに自分アホか、と。
あと、GR・VFをする上で、気づいた点を上げると…
- 可視化や相互理解の方法は何もGRだけではない、あくまで『手法』のひとつ。固執する必要はない。
- 『グラフィック』といえど、絵を描くことが目的ではない。あくまで相互理解・伝達手段のひとつである。それを理解して描かないと、GRって何の意味があるんだ、と言われることになる。
これを気づかせてくれただけでも東京へ足を運んだ甲斐がありました。
その他、写真いろいろ。
この日、開始が20分遅れたのですが、ふと見るとタイムテーブルも書き直されておりました。こういう柔軟さが活かせるのがGRのいいところ。
通常の名札他、撮影NGの人用のネームプレートも用意されておりました。
撮影NGの方が一目で分かりやすくていいですね。
ワークショップの抽選結果表。
GR・VFなどなど可視化に関する書籍集。
この日、白い無地のダンボールが回ってきて参加者みんなで描いていく、というおもしろい試みが行われました。もちろん私も描いてます。
この日書かれたダンボールグラレコ全て(いや、まだ他にもあった気が?)。
終了後も熱気覚めやらぬ、と言った感じで、話に花を咲かせている人でいっぱいでした。台風が来なかったらもっと捌けるのが遅かったかもしれません。
おまけ:台風のせいで松山へ帰れない事件。
遠足は帰るまでが遠足、といわれるように、イベントも帰るまでがイベントです。
いつもなら、余韻に浸りつつ、どうまとめようかと考えながら松山に帰るわけですが、今回は忘れられない事件が。
今回の帰りは、予算都合で夜行バスで松山まで帰る予定にしてました。もうすぐ台風が日本上陸するという時だったので、万一運休の場合は一泊する覚悟でいたのですが、予定通り出発してくれたので安堵したのもつかの間…。
次の日の朝6時、名神高速道路で一部通行止めになり、養老サービスエリアで6時間足止めされ、通行止めが解除されてもしばらく車の流れが悪く、結局松山に帰ってきたのが20時…。
東京駅出発が20:40だったので、約23時間、ほぼ1日かけて帰って来たことになります。
バスを降りた瞬間、疲れすぎて倒れかけ、その後まともに仕事にならなかったのは言うまでもありませんでした(爆)。身体がとにかく持たない…。・゚・(ノ∀`)・゚・。
やっぱり飛行機で東京とか遠方行って勉強したいので、ガシガシ仕事くださいっ!!