改めて見積りトラウマに向き合う。-『フリーランスのための"お見積"の考え方勉強会』に参加してきました。
2019年2月8日(金)に大阪:JUSOコワーキングスペースにて開催された『お見積で損してない?フリーランスのための ”お見積” の考え方勉強会』に行ってきました。
見積りはじめとしたお金関係のイベントは、なかなかお目にかかる機会が少なく、開催されること自体が奇跡です。なので、Facebookのタイムライン上で、流れて来たとき『これは行かねば!』と思ったものの、開催場所が大阪ゆえ、さすがに躊躇はしましたが、講師の深沢さんのnote記事と、夫と知人に背中を押してもらえたため、ここぞと思い切って行ってきました。
平日の朝の10時からの開催でしたが、それでも参加された方が多かった!それだけ見積りに対して悩んでいたり、なんとかしたいと思っている人が多いんだなぁと思いました。
お見積で損してない?フリーランスのための ”お見積” の考え方勉強会<2月8日>フリーランス勉強会JUSOコワーキング
あなたの街の専門家「エリアマイスター」
新年明けました!! フリーランスによるフリーランスの勉強会。昨年は多くの方にご参加いただき、運営側も多くを学ぶ1年となりました。今年もフリーランスに役立つ勉強会を企画していきます...
なぜ、松山から大阪へと行ったのか。
感想を書く前に参加した理由を。
タイトルにもありますが、10年以上前から見積りに対してトラウマになっており、何とか解消したいと思っていました。
トラウマになったのは、松山の会社に転職した時、上司から「見積りをしたことはあるか?」と尋ねられて「今までやったことがない」と伝えていたにもかかわらず、ある日いきなり、何も教わることがないまま見積り指示されたのがきっかけです。
指示されたとはいえ、何の知識もないので、どのように出していいのかもさっぱりわからない。値段の基準・規定もなくこちらもわからない。途方にくれた私は仕方なく、感覚と適当に作って確認提出。
すると「なんでこの値段なの?」などの突っ込みが。それに対して私は、何も返すことができず、情けないことに言葉に詰まるだけでした。この一件が発端になり、以後、見積り自体に恐怖を覚えるようになりました。
(今振り返ると、当時の社員全員、難なく見積りができていたのと、上司自ら『社員全員、経営者になったつもりで仕事をして欲しい』と言っていたこともあり、私も指示しただけで大丈夫、と上司が思い込んでしまっていたのだと思います)
もちろん、自分なりに何とか見積りの仕方を勉強せねばと思いましたが、PhotoshopやIllustratorのように参考書が売っているわけでもない。かといって、過去の案件見積りを見ても参考にならず(詳細は伏せます)。
同僚に質問したくても、ずっと忙しそうにしている姿を見ると、質問するのを憚られてしまいました。なにより、無理して地元を出て転職していたので、評価が下がって会社にいられなくなって、地元へ強制送還されるのがなにより怖かったゆえ、一人で抱え込んでしまうことになりました。
月日は経ち、金額を決める恐怖とお客様からのクレームと突っ込みの恐怖と戦いながら、少しづつ経験を重ねてどうにか見積りはできるようになりましたが、初めに味わった負の思いがあまりに強すぎたゆえ、頭に残ったままで今まで来てしまいました。
いくら経験を積み重ねたとしても、最初で躓いているということは、『土台』がぐらついていること。そんな状態なのに、いくら良いものを積み重ねても意味はありません。今後もフリーランスとして仕事をしていきたいと考えている私にとって、トラウマ解消は重要必須事項だったのです。
とにかく。ていねいに解説してもらえることが何よりうれしかった。
もくじの最初に「基本のキ」と書かれていたように、見積りになれていない人でもわかりやすいように、初歩的な算出の仕方からのお話から入り、見積に関してのあるある話に対しての対応方法など、非常に雰囲気は和やかだけど、内容はかなり貴重でどれも聞き逃がせいないようなものばかりでした。詳しくは書けないですが、あるある話や実際の算出実例の話も交えてたり、非常にリアル感満載でした。
あと、クライアント視点の(まっとうな)要望話が聞けたのは目からウロコでした。見積りを出す方法だけでなく、渡される人の視点を話してくださることってそうそうない気がしています。
聞いていくうちに、今まで自分の中にあった疑問や確信が持てずにモヤモヤしていた点などが徐々に解消されていくのがわかりました。…本当、どんだけトラウマこじらせてたんだ、私。
見積りもデザインと同じということに気づく。
深沢さんのお話を落ち着いて伺っていくうちに、自信が持ててはいなかったけど、それで良かったことも多く、ずいぶん安堵しました。長年、自分の中でトラウマになってこじれていたものが徐々にですが解消されていく感覚があったのは、本当にありがたく思いました。
そして、話を聞いているうちに、なんとなくですが『デザイン制作』と同じように思えました。よくよく考えてみると、デザインも見積りも『前提』と『そのようになった理由』がありますし、もし、不満があれば要望を聞いて調整もする。その感覚ていていいのではと思うに至りました。迷った時は、デザイン制作に置き換えて、一旦考えてみるのもありかもしれません。
イベントが終わってからの帰り、改めてトラウマになってしまった原因を冷静に考えたのですが、結局は『方法も基準もわからないまま荒野に放り出され、パニックになった』ことだと改めて思いました。
慌ててしまいそうになる心を落ち着けて、地道に自分の制作時のデータ収集をした上で、クライアントとコミュニケーションができるように金額算出を出していくこと。これが、遠回りのようで実は一番の近道だと思いました。
もちろん、これだけで見積りがしっかりできるようになるわけではないですが、トラウマ解消の取っ掛かりができたのだけでも大収穫でした。ここからは、改めて案件に合わせて試行錯誤していかねば。
おまけ:JUSOコワーキングスペースについて
さて。今回会場になった『JUSOコワーキングスペース』。実は、以前から行ってみたかった場所でもありました。
JUSO Coworking 大阪・十三のコワーキングスペース・レンタルスペース
JUSO Coworking
大阪・阪急十三駅から徒歩3分のコワーキングスペース・レンタルスペースです。予約なしの一日利用(ドロップイン)・月極でのご利用・貸切利用に対応しており、コミュニティ活動も盛ん。2010...
深沢さん曰く、元バーだったところを改装したそうです。天井が非常に高いので開放感がかなりあるのと、これは経営されている深沢ご夫妻の人柄でしょうか。入った瞬間、一般的なコワーキングスペースとは違うとてもあたたかい雰囲気が漂って来ました。子どもが遊べるスペースもあり、子連れで来ることもできるところはちょっと感動。こういうコワーキングスペースもありだなぁ…。
この日は、ここで奥様手作りのお昼ごはんをいただきました(ちなみに300円!)。ごはんを食べながら、参加された方といろいろお話させていただいたのもなかなか貴重でした。この日は久々に充実した時間を過ごすことができてとても嬉しかったです。
講師の深沢さんはじめ、主催のエリアマイスターさん、そして大阪のみなさん、仲良くしてくださってありがとうございました(感謝)。思い切って行って本当に良かったです。