Startup Weekend Ehimeにグラフィックレコーダー&Webデザイナーとして参加しての感想をまとめてみた。
2017年11月10日(金)~12日(日)の3日間にStartup Weekend Ehime Vol.5がサイボウズ松山オフィスとマツヤマンスペース(最終プレゼンと最後の懇親会のみ)にて行われました。
私は、Vol.2よりグラフィックレコーダーとして参加(Vol.4のみデザイナー兼で参加)させていただき、今回で4度目となりました。ここで一度あらためてどんなイベントなのか、私の視点から感想交えてまとめておこうと思います。
なお、私、愛媛版しか参加しておりません。他県での開催ではまた違うこともあると思いますので、そのあたりはご了承いただけるとありがたいです。また、Startup Weekendでグラフィックレコーダーがいるのはおそらく愛媛版(私)のみだと思いますので、グラフィックレコーダーがいることでのメリットも書いておきます。
そもそもどういうイベントなのか?
公式サイトから抜粋すると…
”スタートアップウィークエンド(SW)”は、金曜夜から日曜夜まで54時間かけて開催される、「スタートアップ体験イベント」です。週末だけで参加者は、アイディアをカタチにするための方法論を学び、スタートアップをリアルに経験することができます。
SWは金曜の夜、みんながアイディアを発表するピッチから始まります。そしてハスラー・ハッカー・デザイナーでチームを組み、日曜の午後までに、ユーザーエクスペリエンスに沿った必要最小限のビジネスモデルを一気に作り上げます。ハスラーはマネジメントとビジネスモデルの検証を、ハッカーは機能の開発を、デザイナーは使いやすいデザインを担当します。ともに顧客開発に臨みます。
土曜の午後には、起業家や専門家によるコーチングを受けることができます。日曜夕方に審査員の前でチーム毎にプレゼンを行い、ビジネスモデル/顧客検証/ユーザーエクスペリエンスデザイン/プロダクト達成度を軸に、審査が行われます。
…すみません。ぶっちゃけこの文章だけだとピンとこないのでちょっと図を起こしてみました。
ぱっと内容を聞いたり、読んだだけだと『起業をしたい人向けのイベント』のようなイメージを抱きやすいのですが、実際参加してみるとそんなことはありません。
いろんな立場の方が参加してアイデアを形にする過程で、今の自分自身が持っているスキルや考え方について、見つめなおすことができる。これが、このイベントの醍醐味だと思います。
ちなみにこれまでの参加者の中には学生(中学生、高校生、大学生、専門学校生)、事務職、営業職、エンジニア、デザイナー(私もここ)、銀行員、税理士、経営者、教師、ジムのインストラクターがいらっしゃいました。
参加メリットを書き出してみる。
- 自分一人では力不足で形にできない案を提案して形にしてもらえる(1分間プレゼンの投票結果にはなるが)。
- 本格的に働いている人の方や人生の先輩たちの考え方、働き方が間近で見たり、話を聞くことができる。
- 自分の将来の働き方を考えるきっかけになる。
- 自分が培っている力を試したり、見直したりすることができる。
- 会社や仕事だと試すことが難しい技術を試すことができる(時と場合によるが)。
- 同業者がいると力量バトルができる。
- お金の話が間近でできる(銀行員がチームに加わっていると融資とかの話がでてくるのでリアルさ倍増)。
- 自分とは立場が違う人や技術者の考え方、働き方を間近で見たり、話を聞くことができる。
- (技術者の場合)プロジェクトの一員として話し合いから関わることができるので、プロジェクト事情を把握しながら制作することができる(下請けという立場でない対応ができる)。
- 失敗ができる(実際の業務で立ち上げると、評価の問題が出てくる可能性があるが、それを考えずに思いっきり試すことができる)
- 参加費5,000円で7食分の食事がついてくる(あと、途中お菓子も差し入れてくれたりも)。
Webデザイナーとして参加しての視点より。
Vol.4でデザイナーとして参加しているので、その視点から思ったことを。上記のメリットと重なるところもありますが、ご容赦を。
一からプロジェクトの立ち上げメンバーとして、根幹部分から関わることができるのでイメージが沸きやすい。
直接、最初から話を追える=経緯が理解しやすいので、どのように制作していけばよいか、どのように作ればよいか想像しやすくてありがたいです。
自分のディレクション能力が試せる。
Webディレクターがほぼ大抵いないので、ディレクションの力も発揮せざるを得ない状況に追い込まれます。普段、オペレーター状態だけど、今後のことを考えて実践してみたい、普段勉強してるから試したい、と思うのであればよい機会だと思います。
自分が「制作してみたい」と思っているデザインを試すことができる。
アイデアにも左右されますが、自分が作ってみたいと思っているデザインを試すことがしやすくなります。所属したチームとの相性が上手くいけば最高ですね。
ただ、3日目の17時には必ずプレゼンできるように仕上げる、とタイムリミットが決まっているので、そこを考慮する必要がありますが(笑)。
同業者とバトルができる。
同業者がいると、「打倒!〇〇」な気持ちで、ジャ〇プみたいなバトルができます(実際私がそうでした)。
デザインでバトルをする、というのは、コンペであるとは思いますが、社内コンペはいいとしても他社コンペだとなかなか他の方のデザインを全て見る、ということはできません。自分とは違う会社の方が作るデザインを見ながらバトルができる、というのはなかなか貴重だと思います。
グラフィックレコーダーとしての視点より。
最初にも書いた通り、Vol.2から描かせていただいてます。
Vol.2は実家の所用により1日目のみの参加、Vol.4はデザイナーとして参加したため、スケジュールと1分間アイデアピッチ、審査基準を描き、Vol.3とVol.5は最終日のプレゼンまで対応しました。
他県で行われているStartup Weekendでは、グラレコ対応者はいないということなので、最初、オーガナイザーの稲見さんからオファーをいただいたときは、まだ描くことに慣れてなかったこともあり、ちょっと悩みましたが、思い切ってやってみると意外と反応が良くてびっくりしました。
一番よく言われるのは「わかりやすい」。通常だと、情報がWeb上やスライドで共有されるだけですが、壁に張り出されることによって、再度確認・認識しやすいことと、諸事情で後から来た人でもある程度の経緯や情報が一目で把握できるということで、話し合いなどに活用していただけるのは非常にうれしいことです。
あと、最終日プレゼングラレコは、結果発表後に懇親会で振り返り用のネタにしてもらえているようです。最後の記念撮影にも使っていただけて非常になによりです。
…で。Vol3とVol.5でプレゼングラレコをして、Vol.3&Vol.5の優勝チームのひとり:山田さんから言われたのがコレ↓。
「ブライトさんにスムーズに描かせるようにプレゼンしたら優勝する可能性が高くなる」
よくよく考えると、あながちウソじゃないなと思いました。『私がスムーズに描ける=他者に明確に何をしたいかが伝えられている』ということになっているためです(ちなみに山田さん、私は描くことに集中していたので全く気付いてなかったのですが、プレゼン終了後、私がどのように描いているか真っ先に見に来ていたらしいです)。
実際、自分でもさくっと頭の中にイメージが沸いて描けたところほど優勝率(あるいは優勝できずとも高評価の言葉がいただける率)が高い気がします。結局は、審査員のジャッジで決まりますので、それがすべてではありませんが、一つの『指針』としてプロジェクト・プレゼン対応を考えるのもアリではないかなーとは思ってます。
まとめ。
上記にも書いた通り、起業を希望する人だけが集まるイベントではありません。まずは起業とか関係なく、あくまで自分自身を試したり、見直しができる良い機会として参加してみるのが一番良い気がしています。
起業したい人はもちろんですが、プロジェクトの立ち上げ経験を模擬的に経験してみたい人、かかわってみたい人はぜひおすすめします。いきなり参加するのが不安な方は見学でもOKのようですので、気軽に見ていただくのも良いのではないでしょうか。
また私も次回グラレコ参加しますので「グラレコも実際に見てみたい」という方もぜひどうぞ。今後も見やすい活用できるグラレコ目指してがんばります。
※過去の開催状況などの情報はこちらから。
Startup Weekend Ehime(スタートアップウィークエンド愛媛)
おまけ
Vol.5の2日目コーチのデザインエッグ株式会社 代表取締役CEO 佐田さん。途中経過報告時に良いコメントをしていたので、さくっと描いて見せたらどえらい気に入っていただけました。いい笑顔ですねぇ…。