サエない日々にさよならを。

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[2020年更新版]松山から他県への各交通手段の時間と料金、気づいたことなどをまとめてみた。


2015年12月に「愛媛・松山についての徒然 Advent Calendar 2015」の12/23のエントリーのためにまとめて公開していましたが、5年も経つとずいぶん変わりましたので、2020年版として更新しました。

これまで各地のセミナーイベントに参加するたびに、「どうやって来たんですか?」「何時間かかったんですか?」と聞かれて、答えるのがめんどいので、「とりあえずこの記事見てください」といえるようにしておきたい一心でまとめただけです。記載違いがあるかもしれませんが、ご容赦いただければ幸いです。

※注1:ここでは公共交通機関のみの記載です。車での移動については書きません(理由は最後に)
※注2:以下の内容は2020年3月24日現在の内容です。時刻・料金改定などあると思いますので、必ず各交通会社の情報をご確認ください。
※3:もし、記載情報が違っている場合は、お伝えいただけるとありがたいです(即修正します)。

電車(特急)


8600系特急(JR松山駅にて撮影)

8600系特急(JR松山駅にて撮影)


基本的に使う交通機関です。事故・悪天候を除いて到着時刻にほぼ正確に到着しますので、安心して利用できます。また、終点で降りるので爆睡しても寝過ごす心配がないのが嬉しい。

良く利用する行き先。

・松山→高松 約2時間20分
往復 7,740円(トク割2枚回数券利用(指定席用)

・松山→岡山 約3時間
[平日出発]往復 8,800円(岡山指定席トク割きっぷ
[週末・祝日出発]往復 8,170円(岡山週末指定席トク割きっぷ

・松山→神戸・大阪 約3時間40分(特急しおかぜ→岡山で新幹線乗り換え新大阪下車)
[平日4日間用]往復 17,810円 (阪神往復フリーきっぷ 大人・4日間用
[土休日2日間用]往復 16,760円(阪神往復フリーきっぷ 大人・土休日2日間用

《おまけ》松山→東京 約6時間10分(特急しおかぜ→岡山で新幹線乗り換え)
片道 21,230円

個人的補足。

往復ならトク割きっぷを購入するほうが安い。

高松・岡山へ普通に乗車券を買うと高松往復6,490円、岡山行き片道7,150円(どちらも指定席)。往復乗車であれば、トク割きっぷを購入する方が安いです(岡山行きは平日と週末で料金が変わるので注意)。

出発時間は決まってるけど帰りの時間が決まってない…という時には

購入時に行きの便だけ指定席をとり、帰りは行き先の駅の窓口で指定席をとることも可能です(ただし、車内で駅員さんに言って指定席をとることはできようないので、指定席指定は必ず窓口で。以前、それをしようとして駅員さんに拒否されたことがあります。

8600系特急電車であれば、各座席にコンセントあり。

2014年に新しく8600系特急電車が運行​しはじめました。
この車両には各席にコンセントがありますので、携帯などの充電がないときにも安心です。


岡山行きは、悪天候時の移動に注意。

瀬戸大橋を通るので、悪天候時は早めに封鎖されることがよくあります。それでも移動せざるを得ない時は、前日入りなど早めに出発するか、バスに変更した方がベスト。高松は陸地続きなので、台風などのよっぽどの暴風でない限りは心配はないです。ただし、遅延はほぼ間違いがないので、海より広い心のゆとりを持ちましょう。

条件が合えば、24時間無料駐車券をもらうことが可能。

JR松山駅から往復タイプの乗車券で購入料金が3,000円以上の場合、JR松山駅近くのキスケパーキングの24時間無料駐車券をもらうことができます。ただ、パーキングの駐車券と購入した乗車券を同時に見せないともらえないため、希望の場合は出発時間の余裕を持って駅へ行くこと。


「阪神往復フリーきっぷ」は阪神関内のJRが自由に利用できるきっぷもついてくる。

ただし、あくまでJRだけなので、地下鉄は別途購入必要があります。

《注意》

「阪神往復フリーきっぷ」にJRの乗車券がついてるから、その分浮かそう…と考えて、大阪駅で乗り換えを考える方がいますが、慣れていなければ、新大阪駅で素直に地下鉄代を出して移動するのがベストです(迷子になる確率が高いです)。

高速バス


高知行きバス(松山市駅にて撮影)

高知行きバス(松山市駅にて撮影)


バスは個人的に酔いやすいため、本音を言うと、あまり使いたくない交通機関です。しかし、これを使わざるを得ないところもあったり、場合や事情によっては便利なこともあるので、状況に合わせて利用しています。

良く利用する行き先。

・松山市駅→高知駅バスターミナル(伊予鉄バス:ホエールエクスプレス
約2時間40分
片道 3,700円 往復6,700円(往復割引あり)
※インターネット予約のみ
 ・乗車14日までに購入 片道1,500円
 ・乗車 7日までに購入 片道 2,000円

・松山市駅→高松駅高速BT(伊予鉄バス:坊っちゃんエクスプレス
約2時間45分
片道 4,100円 往復7,650円(往復割引あり)

・松山市駅→JR徳島駅(伊予鉄バス:吉野川エクスプレス
約3時間25分
片道 4,500円 往復8,300円(往復割引あり)

・松山市駅→大阪(阪急三番街)(伊予鉄バス:オレンジライナーえひめ
[昼運行]約5時間40分 [夜運行]約7時間50分
片道 7,050円 往復 12,700円(松山市内系乗り場→大阪 (梅田)

・松山市駅→福岡(西鉄天神高速BT)(伊予鉄バス:道後エクスプレスふくおか号
[夜運行]約10時間30分
片道 8,500円 往復15,300円(往復割引あり)

・松山市駅→新宿(伊予鉄バス:オレンジライナーえひめ
[夜運行]約14時間
片道 12,300円(通常期)
※ネット予約限定で5日前購入割引あり

《その他の行き先》
名古屋、京都、神戸、岡山、新尾道・福山

個人的補足。

高知行きは決定したらすぐに予約を。

インターネット予約のみですが、乗車する14日前までに購入すると、なんと片道1,500円で高知まで行くことができます。ただし、往復必要な場合は、手間ですが片道分づつ購入を(通常の往復料金になるみたいです)。

公共機関で高知・徳島に行くなら電車よりもバスの方が便利。

ちなみに、JRを使ったら高知だと片道で10,850円(約4時間10分)、徳島なら9,860円(約4時間)。途中で乗り換え必要。高松・岡山行きのようにトク割きっぷはありません。

JR松山駅、松山市駅、大街道以外の乗車場は、おみやげ売ってません。

上記3箇所以外からの乗車は事前におみやげを購入しておきましょう(JR松山駅は駅内売店、松山市駅は駅内セブン-イレブン、大街道は乗り場となりのローソンで購入できます)。

遠方への移動は首用のまくら必須。

大阪など遠方へ行くときは、ぜひご用意を。疲れ方が違います。


予約は時間指定必須&変更は1度のみ。

予約は往復予約の場合は行きだけでなく帰りも時間指定をする必要あります。乗り場・出発は変更が可能ですが、1度のみなので注意が必要です。

JR松山駅から乗車したい人はJR四国バスの利用をおすすめ。

上記は伊予鉄バスばかり書いてしまいましたが、JR四国もバスを運行しています。
全部ではないですが伊予鉄バスはJR松山駅で乗車できない便もあるため、JR松山駅から乗車したい方は、JRバスの利用をおすすめします(※福岡行きは伊予鉄バスの運行しかないようです)


広島行きはありません。

意外にありそうな広島行きのバスはありません。
(船を利用、福山まで移動して乗り換え、今治からの乗車のどれかになります)

[注目]格安バスが出てきている模様

近年、伊予鉄バス・JRバス以外にも運行するバス会社が増えています。しかも結構安い…。

東京・名古屋行き(コトバス)


大阪行き(WILLER EXPRESS/STAR EXPRESS)


以前、東京からの帰りでコトバスを利用しました。鳴門で乗り換える必要はありましたが、それ以外に問題はありませんでした。
その他調べてみると、4列シートだったりと制限はあるようですが、苦痛でなければ利用してみるのもアリかと思います。


大阪南港行き「おれんじおおさか」(東予港にて撮影)

大阪南港行き「おれんじおおさか」(オレンジフェリー)


日程・時間帯を選べばかなりゆったり過ごせるのでお気に入りの交通機関です。広い机もありますので、仕事も意外に捗ります。(ただし、大分行きを除く)

良く利用する行き先。

・松山観光港→広島(宇品) 瀬戸内海汽船石崎汽船の共同運行
[フェリー]約2時間40分
片道 3,670円 往復6,980円(復路1割引)

[高速船]約1時間8分
片道 6,930円(2020.6.30まで) 往復13,740円(復路1割引)

・松山観光港→小倉 松山・小倉フェリー
約7時間5分[夜運行] 片道6,100円(二等:普通料金) 往復11,590円(二等:普通料金・復路1割引)

・東予港→大阪南港 オレンジフェリー
約8時間40分[夜運行] 片道7,400円(シングル:B期間) 往復13,320円(シングル:B期間・復路2割引)

・八幡浜港→大分(別府) 宇和島運輸フェリー
約2時間50分 片道3,350円(2等大人) 往復6,365円(復路1割引)
※インターネット予約割引あり(ただし乗用車と一緒に搭乗が条件)。

・八幡浜港→大分(臼杵) 宇和島運輸フェリー オレンジフェリー
約2時間25分 片道2,750円(2等大人:2020.4.1からの料金) 往復5,225円(復路1割引)
※料金は2社とも同じ

《その他の行き先》
三崎港→佐賀関港(大分) 国道九四フェリー
三津浜港→柳井(山口) 防予フェリー

個人的補足。

松山観光港・八幡浜港の駐車場は有料

何泊かするのであれば、郊外電車・バスで向かう方がいいです。
(ただし、八幡浜港の場合はJR八幡浜駅から2kmほど距離があるので、徒歩、バス、タクシーの移動が必要)

[広島行き]フェリーと高速船があります。

高速船は片道6,930円かかりますが、約1時間程度で広島に到着するのでビジネス客が多いようです。フェリーは3時間かかるので、旅行や時間に余裕がある人が乗船していることが多いです。
しかし、逆にその時間を利用して、簡単な仕事程度なら到着までに終わらせることも可能ですので、考え方によって利用を変えてみるのもありかと思います。
(高速船は早い分、揺れが激しく、移動中の仕事はできないと考えて良いです。到着まで座席にすわっておとなしくする方がベストかと)

[広島行き]始発・最終便の利用の際は、(伊予鉄の)電車・バスは動いてません。

その場合は誰かに送り迎えをお願いする、あるいは駐車料金かかっても車で来ておくほうが良いです。

[大分行き]必ず船酔い対策を。

大分行きの航路は潮の流れが早いので、穏やかな日でも揺れます。本を読んだり、集中するような作業はやめた方がベスト。船酔いしやすい人は薬を飲んで寝ることをおすすめします。
※薬に抵抗がある方は下のような酔い止めグッズもあるようです。


[大分行き]宇和島運輸フェリーはクレカ使用に条件あり。

宇和島運輸フェリーは、乗用車で乗船のみ、利用ができるようです。また、GW、お盆、年末年始などのの繁忙期にも利用できない模様(会員は別)。
オレンジフェリーは旅客のみの利用でも大丈夫なようなので、旅客のみの利用でクレカを使いたい場合はオレンジフェリーの方がいいかもしれません。

[大阪行き]松山からの東予港までのバス乗車が可能。

ただし予約が必要です。

[大阪行き]東予港は駐車場無料。

これちょっとうれしい(^^)。

[大阪行き]着岸(到着)後、ゆっくりできる。

大阪南港行きなら8時まで、東予港行きなら7時まで船内でゆっくりできます。
(ただし、バスを予約してる場合は、ゆっくりしすぎて乗り過ごすことがないように)

[大阪行き]2018〜19年にかけて、全個室対応リニューアル&もろもろ改良!

今の時代に合わせて、新造船になり、完全個室対応になりました。
その分、雑魚寝(2等)時代から高くなりましたが、快適さは抜群です。個室へのロードバイクの持ち込みも可能です(※オプション料金必要)。

[大阪行き]クレカ対応OK!

支払いは以前は現金オンリーだったのが、クレカもOKになりました。

飛行機


羽田空港に向かうANA機(松山空港にて撮影)

羽田空港に向かうANA機(松山空港にて撮影)


LCCが就航してくれたことは嬉しいですが、時間の成約がある時の移動はやはり難しいですね。使いたくても時間が合わないことが多いので、最近は行くことが決まれば一番安い料金の時間帯で早めの予約で移動することが多くなりました。

よく行く行き先。

・東京(羽田) 約1時間30分
-ANA
[フレックス]片道 約36,000円前後
[スーパーバリュー75]片道 約9,000〜(出発時間・時期によって変動あり)

-JAL
[大人普通料金]片道 36,790円(普通席)
[ウルトラ先得]片道 約9,000〜(出発時間・時期によって変動あり)

・東京(成田) 約1時間35分
-ジェットスター
[通常]片道 約5,000~12,000円 
[繁盛期]片道 約8,000~25,000円

・大阪(伊丹) 約50分
-ANA
[フレックス]片道 約19,000円前後
[スーパーバリュー75]片道 約9,000〜(出発時間・時期によって変動あり)

-JAL
[大人普通料金]片道 19,660円(普通席)
[ウルトラ先得]片道 約9,200〜(出発時間・時期によって変動あり)

・名古屋(中部) 約1時間5分
-ANA
[フレックス]片道 約27,000円前後
[スーパーバリュー75]片道 約12,000〜(出発時間・時期によって変動あり)

《その他の行き先》
・北海道、福岡、鹿児島、沖縄
・国際線もあります(ソウル(仁川)、上海、台北(桃園))

個人的補足。

時間厳守や体力温存したい場合は羽田行きのJAL、ANAで。

LCCは安いですが、発着がずれることがよくあります。また成田空港からバスに乗って東京までの移動に1時間ほどかかるので、移動時間帯によっては車の混み具合によっては更に時間がかかることがあります。

※こういうこともありますので、LCCを使う時は時間の余裕・融通が聞く時に。


松山空港の駐車場は30分までは無料。

第1駐車場が立体化して、30分間まで無料で駐車できるようになりました。

周辺の民間駐車場の方がちょこっと安い。

また、松山市駅からリムジンバスが出てます。連泊する場合は利用するのも良いかと思います。

関西国際空港行きのPeachは、2020年3月29日より運休。

本当に残念。復活を願いたいけど、運行時間が中途半端すぎるのが痛くて…。

車での移動を書かなかったワケ

必要な荷物が多かったり、車で移動しないと行けないところは別として、基本、出張や旅行では車は使いません。長距離の運転は思った以上に疲れてしまう、駐車料金を取られるのも理由ですが、一番は移動時間を有効に使いたい、という思いがあります。

交通機関を使うことで、その移動時間は打ち合わせ内容のまとめをして、取引先に確認をメール書いたり、帳簿をつけたり(クラウド形式なので可能)、読んでなかった本を読むことができたり、また、疲れた時は、爆睡することもできます。運転していたら、それらはまずできません(できたとしても車内でPodcastを聞いたりするくらい?)

まとめてみて改めて思うこと。


大三島上空(松山行きの機内より撮影)

大三島上空(松山行きの機内より撮影)


松山から移動しようとすると、どうしても時間がかかります。夜移動のフェリー・バスを除くとだいたい3時間くらいはかかりますので、移動時間を伝えると大抵びっくりされます。不便だと思われるのも致し方ないなとも思います。しかし、むしろ移動時間が長いからこそ、その時間を有効活用しやすい状況だったりするのです。

また、移動時に仕事の手を休めて、コーヒーを飲みながらボーッと外を眺めるのもまた良いひとときです。特に船での移動は天気がいいときの眺めと言ったら、感動モノですね。それだけで疲れや悩みが吹っ飛んでしまうこともあります。

私は基本的に愛媛で仕事をしたい、と常々考えていましたので、不便だと思うことを如何により良く利用したり考えていくかは、地方でフリーランスとして生きていくための必要な思考スキルではないか、と思うのです。


2015年新春企画:約一回り前の『遺産』を省みる。


2015年が始まって半月経ちましたが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年はバタバタしながらもみなさんに助けていただいて、何とか1年無事過ごすことができました。今年も頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。

さてさて。私はここ数年、長期の実家帰省の場合、かならず1日は元自室の掃除と物品処分に費やしてます。このお正月も例外ではなく、しっかり片付けを行ってまいりました。今回手を付けたのはデスク周辺。小学生になる時に購入してもらった学習デスクは今やモノ置き場と化しております。

しかも、イラストを描くことに熱中していたため、勉強資料よりもラフ画や資料として雑誌を切り抜いていたものが多数残っている状況(汗)。一枚一枚確認しながら中二病的黒歴史をあれこれ思い出しては身悶えながらシュレッダーにかけるという、他人からはどうやってもアホにしか見えない苦行をただひたすら行ってました(何)。

ほとんど処分してしまったのですが、ちょっとここであえてその一部を公開。


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結局、自分が自分で何をしたいか決断しないと始まらない - 年末年始の騒動より。


すでに新年始まって20日ほど経ってしまいましたが改めて。
今年もまたよろしくお願いいたします。

もう少し早めに更新する予定だったのですが、年末年始にかけての相方といざこざをやってしまい、お正月の間に一度更新しようかと思っていたのが大幅にずれ込んでしまいました。ですが、何でこの仕事をしているのか、考え直すきっかけになりました。

今回は、今後も迷った時に戻ってこれるように書き記しておこうと思います。


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『デザインなんかいらない』という言葉の裏側を考えてみた。−デザイナーであれば一度は通る道-

「ああもううるさい!デザインなんかいらんのじゃー!売れりゃそれでええんじゃー!ごちゃごちゃ言うな!」

この言葉は、20代半ば、私がまだ某ECモールに出店している店舗の代理運営・管理に勤しんでいたころに上司に言われた一言です。

あれこれ考えたこともひっくるめて思い出したので、今日はこれについて考えたことを書いてみます。

まずは経緯。

当時、『Webデザイナー』の卵に近い状態の私は、地元の非常に小さな会社で、一人で毎日クライアントからご依頼いただいた某ECモールの店舗制作(更新)に励んでいました。

ある日のこと、当時勤めていた会社の上司から、管理していた店舗のデザインに対して一言。

「もっと色みをはっきりと」
「このバナー小さいけん、今よりももっと倍のサイズに…色も赤とか使って…」


ちょうど新規のページ制作やバナーを作ることで頭がいっぱいだった私はいきなり言われてパニックに。

「いやいや、ここTableを複雑に組んでページを制作しとんのに、周りの構造を変えなあかんやん」
「周辺パーツとの配色・サイズバランスとの兼ね合いがあるののに」


など、考えやら思いやらが一気に頭の中を駆け巡った私は、とりあえず、理解してもらわないと…と思い、一生懸命説明しました。

しかし、結果は冒頭の言葉を投げかけられてしまうことに。普段温和だった上司が、一転して怒りにも似た不満感いっぱいの表情で叫んだあの状況は今でもはっきり覚えています。

結局、上司はどういう未来を望んでいたのか。

言われた当時はさすがにショックで、言われた『言葉』にしか見えなかったのですが、今になって、上司の本当の要望がやっとわかりました。

結論から言うと「売上が上がる店舗(デザイン)にしたかった」のだと思います。

当時、管理していた店舗の売上が満足するほど上がってなかったのに、あれこれ制作上の理屈だけを言うだけで、上司自身の「こうして欲しい」という思いに意識を傾けなかった私に対し、強い苛立ちを覚えたのだと思います(ちなみに、上司はデザイン知識はもとより、そもそものWeb制作スキルは全くと言っていいほど持ちあわせていなかったため、自分で制作できない苛立ちも混ざっていた可能性も考えられます)。

結局、売れなければ仕事も入ってこないし、収入はない。会社も回らない。
もっと言うといくらWebデザイナーとしての誇りを持っていたとしても、仕事できなきゃ意味ないし、私の給料も上がるわけはないのです。

「人の話を聞かない強情っぱりで扱いづらい面倒くさい女」と思われていましたが、相手がかかえている『要望・不満の背景』に考えを考慮せずにこちらの事情だけをいうだけでは、そう思われても仕方ないわけだと、やっと腑に落ちました。

では、どういう会話をすればよかったのか。

ちょっと当時のことを思い出しつつ、脳内シミュレーションをしてみました。

(上司からバナーの色みや大きさを変更したい、と言われた後)

「バナー大きくして…赤とかにして…ですよね(反芻して考える時間を入れる)」
上司「おう、そうやのう」
「ええと、何のためでしょう…。今のサイトの状態でも全体的に見て違和感も問題はないと思いますし、変えなくても構わないと思うのですが。何のために変えたいのでしょうか?」

 

あとは、これで出てくる話(売上を上げたいなど)を分析して、あれこれ会話をしていくべきだったかなと思います。
こうすれば、納得してもらいたかった私側の事情の話もできたかも知れません。

こうして考えると、私に足りなかったのはデザイン制作能力ではなく、言葉のデザイン、つまりコミュニケーションスキル。
当時、制作スキルがあればとか大丈夫とか考えてた私はアホか…と気づいて頭を抱えるわけですが、当時の上司は叫んだことすら忘れてる可能性の方が高い気がしてます(^^;。

デザイナーなら一度は通る道。

あれから10年以上の月日が流れていても、今でもふとした拍子に思い出すほどそれだけ強烈な一言です。

今思うと、デザイン初心者は一度は通る道だと思いますので、事情を話すのになぜか怒られてしまう時は、相手が最終的に何を望んでいるかを聞くようにすることをおすすめします。

これで「自分で考えろ」とつっぱねられたり、無謀なことを言われた場合は……それは別の意味で考えた方が良いサインかもしれません(^^;)。


『デザイン』に対する考えを『文章』にして思ったことを少し。

先日、相方から宿題をもらった。
内容は『自分がデザインに対してどう考えているか、3つの副題ごとに、それぞれ大体300字くらいでいいからまとめる』こと。

長年、Webデザインといろいろと向き合ってきて自分なりの答えは出てはいたものの、それをはっきり『文章』として露わにしてない状態。いざ書こうとしても断片的にしか言葉が出なくて、思うように形にできない。書いては消し、消しては書きの繰り返し。

どうにか書けたものの、(仕事の都合もあるとはいえ)1週間ほどかかる結果に。「それだけの文章にいつまで待たせるんだ」と言われてもこりゃ仕方ないわ…と思ってしまった。


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brightflavor

フレーズライン ・ Webデザイナー・グラフィックレコーダー

愛媛県松山市でWebデザイン、UIデザインのお仕事を主に、イラストやアイコン制作、グラフィックレコーディングなども対応中。

制作使用アプリ…Adobe Photoshop、Illustrator、Adobe XD(元Adobe Fireworks Loverなので、今でもご要望があれば使用)。

また、ディレクションとプロジェクトマネジメント系の知識も進行上大事と考えて勉強しているおかげで、デザイナー視点からの提案依頼や進行管理のお仕事も徐々に増えつつあり。

ねことコーヒー、マイナーなマンガと心理学、真相追求系のお話、料理とダンナが好き。気になるセミナー・イベントがあれば、お金と時間と体力が許せば大抵行く。

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